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日本IBM、マッシュアップ開発環境「WebSphere sMash V1.0」を発表
REST/SOAPによるサービス・マッシュアップとPHP/Groovyによるコーディングをサポート
2008年6月12日更新
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日本IBMは6月12日、マッシュアップ開発環境「WebSphere sMash V1.0」を発表した。
本サイトでは、4月8日掲載のニュース『米国IBM、企業向けマッシュアップ製品「Mashup Center」、「WebSphere sMash」を発表』でWebSphere sMashの発表を報じたが、それから約2カ月を経て国内でも正式発表となった。販売価格は143万円(同社のサブスクリプション・ライセンス「パスポート・アドバンテージ・エクスプレス」を利用した場合。1年間のバージョンアップ/保守料金を含む)、出荷は6月20日に開始される。
4月22日のニュースでも報じたように、WebSphere sMashは開発者を対象としたWebアプリケーションの開発/実行環境である。RESTやSOAPを使い、既存のサービスをマッシュアップして新たなアプリケーションを構築できる点を特徴としており、マッシュアップ作業はWebブラウザ上の開発環境でビジュアルに行える。Eclipseベースの開発環境を利用して開発作業を行うことも可能。開発言語はPHPとGroovyをサポートする。アプリケーションの配備作業などは自動化されており、開発したアプリケーションを即座に公開できる手軽な開発スタイルを売りにしている。
これも4月22日のニュースで報じたことだが、WebSphere sMashは、IBMが進める「Project Zero」というプロジェクトの成果物をベースにした初の商用製品である。このProject Zeroの目標は、「Webアプリケーションを、従来よりもアジャイルかつ手軽に開発可能な環境を実現すること」にある。それには、今日ならJavaなどで開発された既存システムやインターネット上の各種サービスを再利用する(コンポジットする)アプローチが有効だ。また、「手軽な開発」を実現するために、Webアプリケーションの開発言語として広く普及しているPHPを採用したわけである。マッシュアップ開発と言うと、フロントのGUIをマッシュアップで組み立てるというイメージを持たれるケースが多いようだが、Project Zeroが指向しているのは、バックエンドのサービスのマッシュアップ(サービス統合)だ。つまり、「フロントに対するバックエンド・サービスへのアクセス・ハブ」という側面が強いため、開発ツールを扱うRationalブランドの製品ではなく、アプリケーション・サーバを核とするWebSphereブランドの製品として位置づけられているのだろう。
ちなみに、WebSphere sMashに搭載されたPHPエンジンは、現在のところPHPグループが提供するPHPエンジンの全APIをサポートしていない。そのため、既存のPHPアプリケーションを、そのままではWebSphere sMash上で実行できない場合もあるが、Project Zero/WebSphere sMashの開発に携わる日本IBMの樽澤 広亨氏によれば、将来的にはPHPグループのエンジンと同等のものを目指すとのこと。また、開発言語についても、要望があればPHP/Groovy以外の言語のサポートを検討するとしている。
なお、今回発表されたWebSphere sMashには、次の2つのエディションが存在する。
●WebSphere sMash V1.0:通常の商用版。IBMによる標準サポートあり
●WebSphere sMash V1.0 Developer Edition(DE):WebSphere sMash V1.0のコミュニティ版。無償で提供される。IBMによる標準サポートなし
後者のDEは、Project ZeroのWebサイトからダウンロードできるが、これは商用版のライセンスを持つユーザー企業の開発者が開発作業で利用したり、製品評価で利用したりすることを想定したものだ。実行可能なアプリケーションの数が同一ロケーションで4つまでに制限されており、その範囲なら商用で利用できなくはないが、「現実的にはその範囲で商用利用するのは難しいだろう」(樽澤氏)とのこと。
このほか、WebSphere sMash V1.0の拡張機能として、メッセージングと信頼性の高い通信環境を実現する「WebSphere sMash Reliable Transport Extension」が用意される。
加えて、Project ZeroのWebサイトでは、Project Zeroの最新の成果物も公開されている。ソース・コードの閲覧も可能だが、オープンソースではなく、あくまでも閲覧できるだけなので注意されたい。
【ITアーキテクト誌掲載の関連記事】
●ITアーキテクト Vol.16 : 特集1 Part 2『Web APIのマッシュアップによるサービス複合』
・・・主に取り上げているのはクライアント・サイドのマッシュアップ環境だが、囲み記事の中でProject Zeroについて解説している。









